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06/30
2021夏
特集テーマ:こどもとアート 《こども環境楽2021夏号プチ座談会(動画)》 《目次》 1. こどもの創造性を引き出そう(荒木寿友) 2.《特集》  アートと創造性があふれるこどもの日常(垣内敬造)  大人は透明人間(ムッシュ香月) 3.《世界のこども環境》   ドイツの公園づくり|難民のこどもたち(桂川茜) 4.《バトンをつなぐ》   震災を乗り越えてより良い遊び環境をつくりたい(佐藤海帆) 5.《こどもの手と眼》    「僕のおべんとう!」(いしだ 茨城県(里山ともだち:7〜8歳))   割れた石が「県」に見えたよ!(のんちゃん 神奈川県(すぬーぴー:11歳)) 6.《この一枚!》  シャボン玉は食べ物です??(かーずー 京都府京都市) 7.《ブック&シネマ》  深谷昌志著「子どもの目で見た日本の学校-自伝から教育の実情を探る-」(仙田満)   塚田由佳里著「地域のなかで子どもが育つ学童保育-ヘルシンキ・大阪の放課後-」(小澤紀美子)  萩原元昭著「世界のESDと乳幼児期からの参画 ファシリテーターとしての保育者の役割を探る」(伊藤祐基)  アレクサンドル・ムロ監督「モンテッソーリ 子どもの家」(仙田...
 2021夏号では、特集および世界のこども環境をご執筆いただいた3名と企画担当者1名、合計4名で執筆内容に関わる座談会を行いました。ダイジェスト版、ロングバージョンともご用意いたしましたので、ぜひご視聴ください。 司会:花輪由樹 出演者:垣内敬造、ムッシュ香月、桂川茜   こども環境楽2021夏号 座談会ダイジェスト版    こども環境楽2021夏号 座談会ロングバージョン 
2021年夏号企画担当 立命館大学 荒木寿友  こども環境楽2021年夏号の特集テーマは「子どもとアート」です。新型コロナの影響を受けて、子どもたちだけではなく大人も室内に籠りがちになりました。そういった状況下では、ついつい「手軽さ」を求めて、既成のゲームなどで遊びを済ませてしまいがちです。既成のゲームが必ずしも悪いというわけではありませんが、そこでは子どもたちの創造性を育む仕掛けはどうしても少なくなってしまいます。子どもたちは本来、遊びを創り出す天才です。もしかしたら、私たちのそういった関わりが子どもの才能を閉じてしまっているかもしれません。今号では、子どもたちの表現やアート活動をいかにして大人が保障していくのか、そして子どもたちの創造性をどのように引き出していくのかについて特集しました。アートを切り口に、子どもとの関わり方を今一度考えてみましょう。 2021年度こども環境学会 学会誌編集委員会・編集部会(2021.7.11現在) ▼部会長(Webマガジン編集長)藤田大輔(福井工業大学) ▼部会員○愛甲哲也(北海道大学)○石田佳織(園庭研究所)○松村弘美(プランニング開)伊藤祐基(大久保わかくさ子ども園)田村光...
子どもの生きる力を育てる大人の関わり方 |創造性|生きる力|チルドレンズミュージアム|   篠山チルドレンズミュージアム 館長 垣内敬造   高学年になるにつれ、アート(芸術)が苦手という子が多くなるようです※1。原因のひとつに、生活にどう役立つのか分からないということがあるのかもしれません。アートは創造的な行為だとも思われています。では、創造性ってなんでしょうか?日常生活や子どもたちの成長にどのように役立つのでしょうか?  兵庫県丹波篠山市にある篠山チルドレンズミュージアム(ちるみゅー)は、里山に囲まれた元中学校の木造校舎を利活用して2001年の夏休みにオープンした、子どもと子どもの心を持つ大人のためのミュージアムです。旧校舎にはハンズオンで子ども文化を紹介する展示室や、教室全体が木のおもちゃになった部屋などがあります。増築したワークショップ棟では、木工や自然を楽しむワークショップや、地域の食材をかまどで調理するワークショップなどの体験プログラムがあり、「子どもたちの創造性と生きる力を育む」ことを目標に、ちょうど20年前に作られました。  1996年文部省(現文部科学省)の諮...
子どもの世界は沼地だ。一度入るとおもしろ過ぎて抜け出せない。 |やりたい気持ちが原動力|溶解体験|予想外から生まれる世界|   四條畷学園短期大学 ムッシュ香月(香月 欣浩)   私が子どもの世界に入って28年が経過した。いればいるほど居心地がよく、奥深く面白いこの世界に、ますます引き込まれていく。 そして気が付くと私は我を忘れ、子どもたちと遊んでいる。“自分が溶けていく”そんな感覚だ。子どもたちも私と同じように、色々なことに夢中になり、自分と「もの・ひと・こと」との境目が分からなくなる「溶解体験」を日々送っていると思われる。  私たち大人も周りが目に入らなくなり、あっという間に時間が経過していく経験がきっとあるはずだ。世界と自分が一体化する瞬間だ。そんな環境や時間を私は子どもたちに「与えている」のではなく、「子どもたちと一緒に楽しんでいる」。  例えばアトリエの真ん中で水をまき散らしている子どもがいる。  絵の具のついた筆を天井に向かって振っている子どもがいる。いたずらではない。表情は大まじめで、眼差しは鋭く本気だ。「どうなるんだろう?やってみたい!知りたい!」...
公園づくりにおけるドイツのこどもの参画 こどもミュージアムで見えるベルリンの多様性  |ドイツ・ベルリン|遊具デザイン|こどもの参画|こどもミュージアム|多様性|難民|   Creative Atelier GmbH / Labyrinth Kindermuseum Berlin 桂川 茜    こんにちは。ドイツのベルリン在住の桂川です。遊具製造会社に属するデザインスタジオとこどもミュージアムで働いています。早くからこどもへの政治教育が始められ、様々な分野でこどもの参画が取り入れられてきたドイツでは、公園や遊具の計画にも頻繁にこどもが参画しています。   こどもの参画  ドイツでは、1920年代から政治教育の中でこどもや若者の参画が唱えられてきました。その後、家庭や学校の中でも、こどもの意見に耳を傾けることが徐々に重要視されるようになり、1992年にドイツでも国連こどもの権利条約が承認されてからは、こどもの参画の権利がいろいろな場面で真剣に捉えるようになりました1)。「こども・青少年支援法(KJHG)」2)という法律によって、地域・学校・公園・家庭など、こどもや青少年が関わるあらゆる場所において、施設やサービスを選ぶ権利が守られ、...
子育て家庭の声を活かした遊び環境創造に向けて |生活経営|エンパワメント|福島原発事故|子ども|遊び環境| 日本女子大学 佐藤海帆   福島からの発信  はじめまして、日本女子大学の佐藤海帆です。金沢大学の花輪さんよりバトンをいただきました。  私は、福島県いわき市の出身です。いわき市は、別名「東北のハワイ」ともいわれており、東北地方のなかでは比較的温暖で、緑が多く、海に面した自然豊かな地域であり、子どもが遊び・生活していくうえでは恵まれた環境だと思います。  しかし、2011年の東日本大震災を機に、子どもの生活環境は一変しました。震災当時、いわき市に住む4ヶ月の親戚の女の子が、2011年6月の内部被ばく検査で、医師に「外に出ないで」と言われました。その子は、転んで手を地面につき土や砂利を口に入れてしまう不安もあったため、外で遊ぶことはせずに幼稚園に入るまでの時期を過ごしました。  その話を聞いて、子どもたちが放射線の影響を受けずに遊べる環境を整えるにはどのようなことが必要か、自分にできることは何かを考えるようになり研究を始めました。 写真1 いわき市内の公園に設置されたリアルタイム線量...
   投稿者:いしだ 茨城県(里山ともだち:7-8歳) 里山観察会時に、側に生えていた真ダケを取って遊び始めた子どもたち。皮を剥いて剥いて剥きまくって。そして始まった、お弁当づくり。「僕のおべんとう!」と誇らしげに見せてくれました。竹筒に腕を通したロボット遊びや、竹を叩いてまわる太鼓遊びも生まれました
シャボン玉を食べようと、口を開けて猪突猛進! シャボン玉っておいしいの?? 丹波自然運動公園にて(かーずー:京都府 京都市)
 深谷先生は放送大学、静岡大学、成徳大学教授を歴任されてこられた教育社会学の研究者であり、教育者である。この10年間に『子どもの生活史』をはじめ、多くの著書を出されている。教育史をこれまでの教育政策史という上から目線ではなく、こども視点から通貫して見るという大変おもしろい方法がとられている。具体的には政治家、文学者、芸能人等、数多くの方々の自伝から、こども時代、教育、学校という環境を切り取り、その時代の教育の状況を明らかにしようとしている。その中で、その時代におけるこどもたちの成育環境全体の変化が明らかにされ、その問題点も浮き彫りにされている。また、自伝というものの存在の意義が再認識される。多くの人に読んでいただき、自分と同時代の成育環境の共感と、現代の課題について認識し、改善のための行動をとるきっかけとして欲しい。 (東京工業大学名誉教授 仙田 満) - - - タイトル   子どもの目で見た日本の学校 ―自伝から教育の実像を探る― 著者     深谷昌志 価格   2860円(税込) Amazon Kindle版1100円(税込) 出版社     22世紀アート ISBN    978-48672616...
   本書では、子どもの豊かな生育環境、特に豊かな放課後が保障される条件を探るべく、ヘルシンキと大阪の子どもが放課後に過ごす時空間、具体的には学童保育所の比較を行っている。その基底には『遊びが学びに欠かせないわけ:自立した学び手を育てる』(ピーター・グレイ著・吉田信一郎訳:築地書館)が指摘する、子どもが自ら育つ能力を最大限に発揮できる条件として、以下の項目から事例調査を行っている。すなわち、1)遊びと探求するための時空間、2)年齢に関係なく自由に交流できること、3)知識があり思いやりのある大人との交流、4)様々な設備・備品を自由に使えるアクセシビリティ、5)自身の考えを表現し自由に意見交換できること、6)いじめからの解放、7)民主的なコミュニティである。子どもの学校制度も文化的環境も異なる2都市の比較ではあるが、比較から見えてくるのは、新自由主義的な言説により日本の学校での学びの量(学習指導要領の教育内容)が各段に増え、さらに保護者の受験学力の重視による塾通いが増えたことから、酸素が不足した池の魚のごとく、水面近くで呼吸しているような子どもたちの姿である。大人の責任として、まず第1に、子ども...
     本書は世界8か国における乳幼児期の「持続可能な開発のための教育(ESD=Education for Sustainable Development)」の実践を概観し、その課題と展望を示したものである。「持続可能な開発(SD=Sustainable Development)」という概念は、国連において1990年代初頭より提唱されてきたもので、昨今、保育界でも非常によく耳にする「SDGs」の「SD」だといえば分かりやすいだろうか。自然環境や格差・貧困問題等まで含む、地球規模の経済的・社会的な共通課題をいかに解決していくか、そのための次世代の育成をテーマとすると、乳幼児期からの取り組みについての重要性は論をまたないだろう。  さて本書において通底する問題意識は、乳幼児期においてESDを取り入れようとしたときに、ややもすると「自然体験教育」のようなイベント的なものに終始してしまいがちということである。  本書によるとESDを乳幼児期に取り入れる活動のうち、その実践スタイルとして「参加型」と「参画型」に大別できるという。「参加型」というのは、保育・教育者主導で、体験教育型のもの。保育現場ではひとつの設定保育として実施するようなイメージが重なる。「参画型」は...
   いくつかの全国紙でフランス映画『モンテッソーリ 子どもの家』が紹介されていた。興味を持ったので、新宿ピカデリーに出かけた。新宿に行くのは久しぶりだったので、新宿ピカデリーがシネマコンプレックスに変わっていたのに驚く。東京は緊急事態宣言下で、入場制限があり、観客はとても少なかったが、久しぶりに映画を観て楽しかった。  映画の舞台はフランス最古のモンテッソーリスクール。監督が子どもを授かったのを機に、こどもの成長や教育に興味を持ち、映画をとることを決めたと述べている。冒頭、この映画を撮るきっかけとなった娘の映像が紹介されている。  映画はほぼ全編28人のこども達の教室でのあそびと学びの様子を映している。モンテッソーリスクールの教具を使った活動をこのように2時間にわたって観るというのは貴重な体験だ。建築家として見ると、室や園庭の構成に特別な工夫があるとは思えなかったが、保育室の壁に整理された教具と、その構成はとても興味をひかれた。保育士はこどもの自立的な活動を支えるサポーターに徹している。そういう意味ではモンテッソーリの教具という環境装置も、日常的な家庭での仕事を中心に展開されて...
  意を決した意見表明は、両親の告訴だった。        「どんな罪で両親を訴えるのか」裁判長の問いに「僕を産んだ罪で」と答える主人公の少年ゼイン。出生届も出されないため戸籍もなく、誕生日もわからない。難民の両親と妹たちと共に貧民街に住むゼインは、学校にも行けず、両親に不法な仕事を手伝わされる日々。たった11歳で身売りするように嫁がせられる妹も救えなかったことに絶望し、ゼインは家を出る。生きる権利も、育つ権利も、守られる権利も、子どもの権利など何ひとつ保障されない生活が続いている少年だった。その少年が、ついに「意見表明権」を行使した。それは、冒頭の裁判所のシーンにある、両親を法的に訴えることだった。  物語の終盤、刑務所に入れられてしまったゼインは、視聴者が電話で悩みを打ち明けるテレビ番組に獄中から電話する。     「人から尊敬される人間になりたかった。でも、神様はボロ雑巾でいることを望んだ。僕は地獄のなかを生きている」。     生まれた環境で生きることしかできない子ども。瞳の奥の闇は、もっと人間らしく生きたいと叫んでいるように見える。主人公は...
去年の今頃は大学の授業がオンラインになったために、動画を編集してYoutubeにアップすることをひたすらやっていました。そして一年後、その技がこのWebマガジンの場で生かされる日がくるとは思いもしませんでした。この数年の間に培われたことは、この先どこかで生きてくるはず!そして、早く居酒屋で生ビールが飲みたい!(荒木寿友) --- 4月より関西から金沢に移動して、新しい場所なのになぜか懐かしい感覚になっています。その「懐かしさ」とは、どこまでも続く未知な環境の中から自分に意味あるものを見つけようとしていた子ども時代を思い出すものでした。コロナ禍で思うように動けないのでゆっくりと「楽しい場所探し」をしていく予定です。(花輪由樹) --- 今年度から新たに「生活文化史」の講義を担当し、北欧と京のくらしを研究中。「夏至」を過ぎると6月30日は「夏越大祓」―半年間に身に積もった罪や穢れを祓い清め、暑い季節に病にかからぬように季節菓子「水無月」をいただくので店先で発見しては食べ比べ。体を動かして暑い夏を乗り切りたいです。(塚田由佳里) --- 札幌も緊急事態宣言が発令され、遠出は控えて、休日は近場の低山へ。子どもさん...
投稿者:のんちゃん  神奈川県(すぬーぴー:11歳) コロナ禍で外出自粛中、近所をおさんぽしていた時に娘が発した一言。ちょうど、社会で日本地図を勉強していたタイミングと重なり、ぱっとそう思ったようです。そう思ったら、石の割れ目が次々いろんな「県」に見えてきて、「県」探ししながらのおさんぽを親子で楽しみました。 
投稿者:さち  東京都(ちいちゃん:1歳) 毎日、朝早くから、待ちきれないように出かける外遊び。今日は近所の公園で、秋の素敵な落とし物をじっと探しては拾っています。指で摘んでは、小さな掌に乗せて見せてくれます。
葉っぱの裏、木の幹、思い思いの場所で成虫になるセミ。 この子は、綱渡りしたのかな。 つくばdeプレイパークひろめ隊(茨城県つくば市)
自宅で昼過ぎに撮影。どうしてこんな姿勢で寝られるのか… ズボン履いてほしいママ(京都府京都市・27歳・女) 
2020/12/19
2020冬
特集テーマ:子どもの声を社会に届けよう 《目次》1. 子どもの声を社会に届けよう!2020年冬号公開です!(粟原知子)2.《特集》    子どもの声を聴く社会を築くために(奥田陸子)   子どもの参画から子どもアドボカシーへ(原京子)3.《世界のこども環境》 身近な自然の中で遊ぶ:ストックホルムの遊び環境(阿久根佐和子)4.《バトンをつなぐ》 子どもが生存する場、生活する場(花輪由樹)5.《こどもの手と眼》 おそと大好き (さち 東京都(ちいちゃん:1歳))6.《この一枚!》    驚きのねんねポーズ(ズボン履いてほしいママ 京都府京都市)   つくばは丸ごと公園みたいなまち(つくばdeプレイパークひろめ隊 茨城県つくば市) 7.《ブック&シネマ》    元森絵里子、南出和余、高橋靖幸編「子どもへの視覚 新しい子ども社会研究」(吉永真理)     桜井一洋著「亜種の起源 苦しみは波のように」(仙田満)    井上美智子著「持続可能な社会をめざす0歳からの保育」(神谷明宏)8.《編集室から》 
子どもアドボケイトを知っていますか |子どもアドボカシー|子どもコミッショナー|子どもの権利| 意思表明権| 子どもアドボカシーセンターNAGOYA代表理事奥田陸子 子ども・若者の声が社会を変える子どもの言葉や行動にハッとさせられたことのある大人は多いと思う。そう、子どもは大人が忘れてしまったような新鮮なものの見方、発想力の持ち主なのだ。その子どもらしい発想力が引き出せれば、大人も幸せになり、社会は変わるだろう。 コロナウイルスの蔓延に伴い、世界中が大騒動しているが、これを機に、子どもたちも変わってきている。自分の頭で考え、自分の言葉で意見が言える子どもたちは、大人に向かい合って自分たちの考えを言葉にし、それを通して、よりよい未来をつくることをあきらめがちな大人たちに、「そんなことはない」、「社会は変えることができるんだ」というお手本を、あちこちで示し始めている。 東京都板橋区の小学生チーム「ザ・レッドムーン」が「サッカーできる場所がなくて困っています」と区長に陳情した結果、区議会で慎重に協議され、子どもたちの願いが一部採択されたという事例をWEBで読んだ。兵庫県南あわじ市の神代小学校では...
2020年冬号企画担当 福井大学 粟原知子 こども環境楽2020冬号の特集テーマは「子どもの声を社会に届けよう」です。コロナ禍では、自由に遊べない、学校に行けない、運動不足、孤独感、虐待など、これまで確実に存在していたにもかかわらず放置されてきた子どもを取り巻く様々な課題が次々と顕在化しています。前号の特集テーマでは、「withコロナ時代に向けて:子ども・若者の声から」と題し、コロナ禍での子ども・若者の思いや悩み、置かれた状況などについて、ご紹介しました。今号では、埋もれがちなこの「子どもたちの声をもっと社会に届けられるように」と思いを込めて、近年、日本でも広がりをみせる「子どもアドボカシー」について特集することにしました。子どもの権利という視点から先進国での取り組みや日本の最新事例をご紹介します。コロナ後には、子どもの声が社会を変える時代が来ることを願って。 2020年度こども環境学会 学会誌編集委員会・編集部会(2020.12.21現在)▼部会長(Webマガジン編集長)藤田大輔(福井工業大学) ▼部会員愛甲哲也(北海道大学)石田佳織(園庭研究所)松村弘美(プランニング開)伊藤祐基(大久保わかくさ子ども園)田村...
一人ひとりの子どもの声を大切に|子どもの権利|子ども参加|児童館|子どもアドボカシー| こどもフォーラム代表原 京子   スタートはピンポンハウスから20年前、奥田陸子さんらが翻訳し日本に紹介したロジャー・ハート著『子どもの参画』1)を読んで衝撃を受けた人は少なくないだろう。私もその一人で、子どもの参画を日本でも実現しようと2001年にNPOを立ち上げた。当時は「子どもの参画ってどういうことなの?」「何をするの?」と問われることも多く、ならばと、子どもの参画を実践する場として古民家を借りピンポンハウスを開設した。集まった子どもたちが中心となり、この場所をどう使うか、何をやるのか、どうやって実現するか、話し合うことからスタートした。 実践する中で気づいたことは、まずは大人が子どもの権利条約にある子どもの権利をよく理解する必要があること。そしてその場が子どもの権利を保障する場になっているかを考えること。つまり、集う場所が一人ひとりの子どもにとって安心して過ごせる場であること、子どもも大人も互いを尊重しあえる関係があること。そういう場があることで、はじめて子どもは自分の思いや考えを自由に表し、そ...
    本学会誌「こども環境学研究」の巻頭対談で五十嵐隆会長と「子ども〜若者への移行期」について議論した元森絵里子さんの最新刊である。編者としてこの本全体の構成を解説する序章では、1990年代から2000年代前半にかけて設立された「学際学会」の例として「こども環境学会」にも言及されている。意欲的で、独特の視点を持った9つの章は、「現代の子ども研究で問われている視覚」「新たな視覚を必要とする現実」「子どもをめぐる歴史の重層」の3つのパートに分けられている。「学校の怪談」「子どもを見守る防犯パトロール」「児童養護施設」「児童自立支援施設」「戦災孤児」といった「新たな子どもへの視覚を展望するための見取り図を示す」(序章p19)研究が並んでおり、目次を開くと興味関心のある章から読みたくなる。防犯パトロール(4章)は「大人のための活動ではないか」や「子どもの監視である」という批判にさらされているというが、子どものためでもあり地域づくりでもあるという不可分な事柄ととらえられている。「18歳問題」を副題とする6章では、主体性や自立の強調が「人はみな誰かに依存しなければ生きていけない」という事実を覆い...
環境教育・持続可能性な開発のための教育というと小学生の学習課題だと考える方が多い中、著者は0歳から行うことが重要だと主張している。その根拠となっているのは著者が取り組んできた10年にわたる登美丘西こども園での実践研究である。この詳細な記録こそがこの著作の重要なポイントとなる。園長・主任の協力があったとはいえ、他の保育者の意識を変えて園全体の取り組みへと広がっていく過程が、その苦労と共に明らかにされている。その結果、保育者の取り組みにも変化が生まれ、何よりも毎日の生活の中で子どもたちが変わり、保護者さえもが変化していくことが分かる。ここにこそ著者が知識ではなく行動の変化を起こすため、環境教育や持続可能性のための教育は0歳児からの取り組みが重要であるとの主張がある。実践研究のエビデンスとはこのような活動であると研究者は襟を正して読んで欲しい好著である。なおかつ実践家にとっては大変分かり易い手引き書となっている点にも注目である。  (聖徳大学 神谷明宏)  - - - タイトル 持続可能な社会をめざす0歳からの保育 環境教育に取り組む実践研究のあゆみ 著者  井上美智子,登美丘西こども園...
ダーウィンの進化論を通して、競争、淘汰が人間生活、社会原則まで影響を及ぼし、生命科学が遺伝子という暗号を解く中、既に人生が決められているような錯覚を覚え、機械主義が進化する中、AIの世界で人間が矮小化してしまうのではないか。 生存競争に有利な種が進化の中で生き残ったのではなく、多様な個性をもった亜種が互いに同調したり、同期したり、時にそれを解消する中で彩りに満ちた自然が創出されたのだ。それを生命科学者・桜田氏は「協創」という概念にまとめ、「考えること」と「感じること」を融合させることに科学の役割があると主張する。 健康に人生を全うするのに必要なのは「知的な才能」や「両親の社会的地位」ではなく「人生を満足させるものにする力」だ。人生最初の数年間に親や近しい人と「信頼関係」を築ければ、人は未来を信じ、現在の試練を克服できるようになるという。 「日本社会は新時代に合った子育ての姿を描けず、母親は孤独に子育ての方法を手探りで探さねばならない」「人生は相手の心を心で想うことで生成する。だから彩りのある社会は操縦や、支配からは生まれない」と論じ、「協創」の重要性をこどもの成育環境にも普遍してい...
2020/12/12
2020冬
秋に結婚して親戚のこどもたちが一気に増えました。親戚のこどもと正月に遊ぶなんて初めての経験なので今から楽しみです。今年は感染症の影響で外出は控えて、家の中でゲーム大会ですかね、カルタ、双六、めんこにこま…いろいろ用意したいと思います。あっ、お年玉も忘れないようにしないと。(西本雅人) - - - 今年は誕生日に娘(5歳)から「41歳になって母ちゃんのボケがさらにヤバくなったね!」とお祝いされました。会議をすっぽかし、弁当日を忘れ、遊びの約束を一日間違え…それでも出かけるときにマスクだけは忘れない。コロナ生活が身に沁みついてきています。(粟原知子) - - - 例年30回程度新幹線に乗って上京していましたが、今年は一度も乗車していません。今まで時間とお金をかけて、あちこちの学会に顔を出し、情報収集し、研究者と交流を深めていましたが、コロナウイルスによって状況が一変しました。やや閉塞感のある状況から早く抜け出し、笑顔で握手できる普通の生活に早く戻って欲しいです。(坂口淳) - - - 空を見上げるのが好きです。つい先日はISS(国際宇宙ステーション)がきれいに見えて、ラッキーな気持ちに。夏空で...
 こどもがワクワクできるまちのしくみを探究しています |生きること|住むこと|遊ぶこと| 兵庫教育大学大学院 花輪由樹     ◆京都・兵庫からの発信 みなさん、こんにちは!福井大学の西本さんからバトンをいただきました、兵庫教育大学の花輪です。平日は兵庫の古民家シェアハウス(写真1・2)に住みながら、週末は京都に暮らすという二拠点の生活をしています。本や資料、服、化粧道具など、あれはどちらの家にあったかな?と考えながらの日々も3年目を迎えました。   写真1 古民家シェアハウス    写真2 古民家シェアハウスの囲炉裏   なぜ二拠点で暮らしているのか、と聞かれることも多いのですが、私は大学で家庭科教育における住居学の授業を担当していることもあり、「住む」とはどういうことか、それを思考するための実験の場として自分の住まいを捉えています。 シェアハウスには0歳児と3歳児のファミリーもいて、ひょうきんでいたずらっ子の3歳児は両親から怒られることもありますが、住人に助けを求めては、日々、喜怒哀楽の顔をみせています。色々なパーソナリティの人に出会うことは、自分のあり方を調...
  子どもたちのライフステージに従った変化やニーズを受け止める遊び場の多様性 |スウェーデン・ストックホルム|ライフスタイル|身近な自然|遊び場| 森であそぼうin Stockholm(Ekomoriclub)阿久根佐和子       日本の1.2倍近くある国土に、1000万強の人口しか住まないスウェーデン。その首都ストックホルムは周辺の地方自治体を含み、常に人々を惹きつけ、8分の1程度の人口が集中し、スウェーデンの他の地域とは異なり、東京同様の都市型生活様式を特徴とする大都市圏を作っている。ふと気づくと住宅の隙間を埋めるようにあった緑の回廊が住宅地に置き換わったり、水際の埋め立て地に高層住宅が林立するような開発の進む地区が現れたりしているが、街の様相が変わりながらも家から100メートルも歩けばどこかに自然にふれて子どもたちが遊べるような場所が確保されている。  ストックホルムで様々な自然観察・野外活動に加わり、子どもたちが自然環境の中で自分の興味で遊ぶという状況を作り出す現場に関わり続け、今では自分でも野外で遊びから気づきへ繋げられるような活動を運営している1)。それが成り立っているのも実はそういった場が社会の中...
遊びの中の動作を探してみよう |体力|動作|遊び| 福井大学  西本雅人        ---------- 福井から発信 初めまして、福井大学の西本雅人です。記念すべき第1回目の投稿を務めさせていただきます! 僕たちの研究室は、建築の設計が好き、こどもが好きな学生14名が集まっていて、設計・ワークショップ・研究の3つの活動を行っています。研究室のテーマは「こどもが生き生きする使いこなしのデザインを考えること」。使い方ではなく使いこなしといっていることがポイントです。建築や環境はつくって終わりではなく、つくってから始まりです。こどもたちや保育者や先生が環境を使いやすいように変えていくこともよく見てきました。そうやって環境を変えているシーンを見つけるのが面白くて、どうデザインしたらみんなが環境を変えやすいかについて学生たちと考えています。 最近、考えている環境は、体力が向上するような遊び環境です。こどもたちの体力は50年前と比べてどんどん低下しています。自然が少なくなったから?外遊びが少なくなったから…?いろいろな理由があると思います。でも変わっていないことは今も昔もこどもは遊...
2020/08/22
2020夏
ことの外暑かった夏も少しずつ終わりに近づく今日この頃、学会誌夏号がオンライン発刊されました。媒体が変わると作り方まで変わるのだなと感心しきりです。編集部員の平均年齢もグンと若返り、頼もしい、スッキリした、シンプルなやりとりを積み重ねて2020夏号は完成しました。新しい学会誌が多くの人にとって、身近な存在となってくれると良いなと思います。(吉永真理)- - -長い梅雨とコロナ禍で今年は短く濃い夏でした。さらに、WEBマガジンの編集員にも加わり、お陰様で忘れられない夏となりました。数年後にきっと「あぁ~~あの年にWEBマガジン始まったよね!」と振り返る日が来るのが楽しみです。(粟原知子)- - -2020夏号から編集メンバーに加わりました。WEBマガジンの編集作業は、いまどきのオンライン作業で企画、執筆、校正確認などの作業を行っています。初めて経験することが多く、今回は完全に出遅れてしまいました。次号では編集作業の戦力になれるようがんばりたいです・・・(坂口淳)- - -学会誌をウェブジャーナルに!という目標から始まった編集委員会。ようやく第一号の発刊までたどり着きました。ウェブだからこそできることは何か…。委...
自粛が続くようになってから近所の友達と家の周りをよく散歩している すずな(鳥取県鳥取市・19歳・女)  
2020/08/21
2020夏
特集テーマ:with コロナ時代に向けて:子ども・若者の声から     《目次》 1.こども環境の楽しさを伝えたい-Webマガジン「こども環境楽」スタート(藤田大輔) 2.《特集》コロナ禍における子どもたちの声(中村幸恵) 3.《特集》with コロナ時代に向けたチャレンジ アップスより(下村 一) 4.《バトンをつなぐ》 こどもの体力を向上するための遊び環境をつくりたい(西本雅人) 5.《こどもの手と眼》 私の秘密基地(ちこ 福井県 4歳) 6.《この一枚!》 “巣ごもり生活”の楽しみ(すずな 鳥取県鳥取市 19歳) 7.《編集室から》  特集記事へ      
「こども環境楽」編集長・福井工業大学 藤田 大輔 この度、こども環境学会の学会誌「縦書き部分」がWebマガジン化するにあたり、編集長を仰せつかりました。立ち上げ当初は楽しくも大変な作業がたくさんありますが、読んでいただける方に「面白かった」「ためになった」と感じていただけるよう、編集部会が一丸となって記事をお届けするために尽力しています。 編集部会の仲間は全国様々な地域に住む方にお声かけさせていただきました。大きく4つの地域に分けて、Webマガジンの記事掲載を持ち回りで分担していく輪番制をとっています。これは、これまで学会誌において目を向けることが難しかった、地方のこども環境の動きや特徴、または課題などについて、各地域から発言してもらい、編集部会の議論を経て、Web記事としてまとめて行きたいとの思いからです。また、学際的な領域であるこども環境学会ですので、様々な分野の方に参画いただきました。地域の特性と専門分野の特性を掛け合わせて、幅広い視点で記事をお届けしていきたいと思っています。 「こども環境楽」の内容は、これまでの学会誌で続いてきた「特集記事」に加えて、自由テーマとして執筆者のバトン...
投稿者:ちこ 福井県 (Rちゃん:4歳) 「母ちゃん!見てみてぇ~~!…やっぱり見ちゃダメ♡」狭い縁側にある洗濯干しの下をのぞくとかわいい秘密基地があります。好きなものを持ち込んで毎朝毎晩暖かい日差しと涼しいそよ風の中で好きなことをして過ごしています。
今、頑張っている子どもの気持ち 聴いていますか?  |相談|電話|悩み|チャット|  特定非営利活動法人子ども劇場千葉県センター チャイルドライン千葉 担当理事 中村 幸恵    新型コロナ感染拡大の中で、2月末より春休みも含め約3か月間の休校となり、子どもたちの日常生活は一変しました。ステイホーム、ソーシャルディスタンス、テレワーク、オンライン授業等などの言葉や行動様式も生活の一部になってきた感があります。  チャイルドラインは1 8歳までの子どもが話せる子ども専用電話です。安心して話してもらうために ①ヒミツは守るよ ②名前は言わなくていい ③どんなことも一緒に考える ④切りたいときには電話を切っていい  という子どもとの4つの約束があります。かけてきた子どもの心に寄り添い、その気持ちを受け止めながら共感的に聴くことを大切にしています。フリーダイヤルでかけられ、2018年からはオンラインチャットも開設しました。現在、全国68団体が連携しあい、約2000名のボランティアが話を聴く活動に参加しています。子どもたちは、いじめや友人関係、部活、勉強、進路、生き方、家族との関係、恋愛、SNS上の...
   世田谷区立希望丘青少年交流センター長 下村 一   今の時代に必要なユースワークのため、できることを一歩ずつ |オンライン|つながり|ユースワーク|     家にも学校にもないものを。  世田谷区立希望丘青少年交流センター、愛称「アップス」は、世田谷区で3館目となる青少年交流センターとして、2019年2月1日に開館しました。最大の特徴としては構想段階から若者の声を反映してきたことで、「あり方検討委員会」「運営準備委員会」などを経て、開館後も若者が「運営委員会」のメンバーとして運営に参画しています。「家にも学校にもないものを。」という施設のキャッチコピーは若者が決めたものです。 主な対象は、中高生から20代の若者ですが、生きづらさを抱えた若者の支援として、39歳までを対象とした就労支援事業なども実施しています。 コロナ禍の状況としては、若者の居場所を確保するため、感染予防対策をしながら3月末まで通常通り運営してきましたが、4月1日から6月8日まで臨時休館となりました。     (写真)アップスの多目的スペース。感染予防対策としてソーシャルディスタンスがとれるように机や...
― 休園、休校を早急に解除すべき ― こども環境学会代表理事東京工業大学名誉教授仙田 満 ※賛同署名実施中   年齢層ごとの行動ガイドラインを作ろう|こどもの安心|アタッチメント|新しい生活様式|    コロナウィルスの問題は命か経済かという二者選択の議論が多くなされているが、こどもという重要な視点を忘れてはならない。教育や成育が脅かされている休校、休園を早急に解除すべきである。こどもの1日、1週間、1ヶ月、1年は大人のそれとは重さが異なる。福島原発事故の影響を見れば理解できるだろう。  こどもの成長において密接は重要である。こどもは触れ合うことによって成長していく。体を接触させることによりさまざまな感覚を発達させていく。多くのスポーツも体を触れ、ぶつけ合う。こどもにとってあそびは「まなび」なのだ。人間のさまざまな力はこども時代に育まれる。その機会を奪わないで欲しい。  コロナウィルス感染症は高齢者が重症化しやすいと言われている。従って高齢者が感染のリスクを避けるために、隔離され、非接触型の生活を余儀なくされてもやむを得ない。大人が非接触型の生活をするのも致し方ない。  しかし、こど...
コロナ自粛HOME STAYの中、2020年こどもの日に、日本の遠隔地をICTで繋いで試みた、オンライン・プレーパーク 「つくりんたっち」の報告です。自然やひとを繋いだ多様な遊びが生まれました。*つくりんたっちは、必ず保護者と一緒に行って下さい。    ■レイアウト横 《目次》 1 つくりんたっち 2 はじめに  3 もくじ 4 きれいな氷づくり (対象:全年齢) 5 へやにある○○のもの もってきて(全年齢) 6 いっしょにおえかき (全年齢) 7 おりがみ あやとり (全年齢) 8 皿まわし なわとび リフティング(全年齢) 9 ストッキングで へんな かお (全年齢)10 クイズ(全年齢)11 自分の紹介動画 (小学校高学年以上)12-13 人狼ゲーム (小学校高学年以上)14 なわまわしとび GPSあそび (全年齢)15 想いを伝えるこどもット(全年齢)16 振り返り  オンラインプレーパークつくりんたっち_20200517.pdf     ■レイアウト縦       オンラインプレーパークつくりんたっち縦_20200517.pdf                              ■動画《きれいな氷づくり》     ■動画《なわまわしとび》      ■動画《想いを伝えるこども...
特集テーマ:新型コロナ感染症とこども環境     《目次》 1.「こども環境楽」マガジン刊行に寄せて(吉永真理) 2.《特集》新しい感染症(新興感染症)がこどもに与える影響について(五十嵐隆) 3.《特集》感染症とこども環境の新しい関係に向けて: 家をあそび場にしよう(仙田満) 4.《特集》環境問題と感染症―子育ての視線で考える-(小澤紀美子)    特集記事へ  
   前編集部会長 吉永 真理    こども環境学会の学会誌の中の「縦書き部分」がオンライン・マガジンに生まれ変わりました。1年近くかけてワーキンググループや理事会・代議員会でたくさんの意見交換を行い、新しいあり方を検討してきました。より身近に読みやすく、多くの人にタイムリーに届けられることを目指しています。編集体制も一新しました。4つの地域が順番に主な編集担当を担うスタイルです。一緒に作っていけるよう、みなさまからの投稿や感想の声をお待ちしています。新しい「こども環境楽」マガジンをよろしくお願いします。   2020年度学会誌編集委員会・編集部会(2020.5.7現在)▼部会長藤田大輔(福井工業大学) ▼部会員西本雅人(福井大学)石田佳織(園庭研究所)粟原知子(福井大学)塚田由佳里(同志社女子大学)吉永真理(昭和薬科大学) 2020年GW号 表紙写真 撮影:岡本千尋 編集部会は北日本、関東、中部、西日本の4地域が交代で編集と校閲を担う方法となります。  
いつの時代もこどもにとって感染症は怖いものだった|感染症|ワクチン|休校措置| 国立成育医療研究センター理事長 五十嵐 隆      新興感染症とは?  新興感染症(表1参照)とは最近になって新しく認知され、局地的あるいは国際的に公衆衛生上の問題となる感染症を言います註1)。人の行動範囲が広まることで野生動物と人との接触が増えたため、それまで野生動物間でのみ感染していた病原体が人にも感染するようになったこと(動物由来感染症)、交通機関の発達で人の移動が以前よりも簡単かつ広範囲になったことなどが流行の原因と考えられています。   こどもは感染症にかかりやすい  こどもは、様々な病原体(細菌、ウイルスなど)に対する免疫・抵抗力が健康な成人と違って未熟なため、病原体に接触すると成人よりも感染しやすいです。そこで、予防可能な感染症は予防接種(ワクチン)をこどもの成長過程に合わせて積極的に実施することが国際的な基本になっています。しかしながら、地球上に存在するすべての病原体に対するワクチンを準備することは不可能です。麻疹(はしか)、水痘(水疱瘡)、破傷風などの、一定以上の数の患...
住まいをこどものあそび場とする視点を持とう|こどもの成育環境|あそびを生み出す|居住空間| 仙田 満     こどもにとっての時間  こどもにとっての時間は大人のそれとは異なる。こどもの1日、1か月、1年という時間における体験の量は大人とは違う。とても大事なのだ。東日本大震災時の福島では原発事故によって、数カ月間、こどもは外であそぶことができなかった。その数カ月の影響は肥満・体力低下等、さまざまな問題を興した。しかし、今回のコロナウィルス禍では、その状況はもっと深刻である。こどもが集まり一緒にあそぶことも制限されている。このような状況がいつまで続くのか見えないのが問題だが、こどもの成育に大きな影響を及ぼすことが予測される。   建築家から見たこどものあそび場  長年、建築家として住宅設計にも関わっている者としては、我が国のこども、特に都市部に居住するこどもは、先進国の中で比較的狭い住まい空間で成育しているといえる。しかし、かつては家の周り、家の外には大きなあそび場があった。  しかし、今、学校、児童館、公園でも3密が起こるとされ、集まる事が制限されている。こどもは家の中に閉じ...
気候変動、社会不安の中での子育てで豊かな感受性と想像力を育む |歴史に学ぶ|茹でガエル|感受性と想像力|  小澤 紀美子   警告は受け入れられたのか?  皆さんは、スウェーデンのグレタ・トゥーンベリさんが2019年9月23日、国連気候変動サミット(ニューヨーク)でスピーチを行い、「地球温暖化に本気で取り組んでいない」大人たちを叱責したことを記憶しておられるでしょうか。2015年COP21のパリ協定以降注1)、ベルギーをはじめ世界各地でスクール・ストライキや気候マーチが広まりました(写真)注2)。   私たちは水と緑の惑星、地球上に生きている  私たち人間は自然の一部で自然から多くの恵みを得て生命を維持しています。地球の表面の4分の3は水ですが、そのうちの約98%は海水で、人が使える地球上の水は0.01%しかありません。  一方、日本の総合食料自給率は37%(カロリーベース計算)しかないのです。不足分は海外に依存していて、多くの食材が外国から輸出され、食卓に上がっているのです。今般の新型コロナウイルス感染症に関連し不足が問題化した「マスク」も海外に製造を依存しており、日本人の生活が自立していない...
公益社団法人こども環境学会 新型コロナウイルス感染症流行の中で子どもが活き活きと生きる環境を作るために    新型コロナウイルス感染防止策の一環として外出自粛の日々が今後も続くことが懸念されます。 このような状況の中で、子ども達がのびのびと暮らせない状態にあることは、とても深刻な問題です。ウイルス感染の不安と外に出られないストレスの板挟みとなっている方も多いと思います。 こども環境学会は、様々な専門領域の研究者と実践者がともに参加する学際的研究・実践組織であり、「子どもたちが活き活きと生きられる環境を創る」ことを目指して活動しています。これまでも、災害時に被災したこどもたちの成育環境の改善や震災復興に取り組んできました。 こども時代の「遊び」は、子どもの成長に欠かせないものです。しかしながら、外出自粛要請が続き学校や子育て支援拠点の多くが閉鎖しています。親子が長期にわたって密閉空間で過ごさねばならなくなっている今、「遊び」の大切さを共有し、子どもの心身を健やかに保つための「遊び」の情報を提供いたします。 公益社団法人こども環境学会HPhttp://www.children-env.org/ <概要> 新型コロナウイル...
こども環境学会誌のWEB化について、学会誌WGで検討、理事会・代議員会にて審議いただき、進めてまいりました。 2020年GWに暫定的ではありますが、サイトオープンすることになりました。 今後、会員みなさまへのタイムリーな情報発信を目指して、皆様とともに進めていきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いします。 情報管理委員会 担当 玉田雅己