資格制度のねらい
こども環境学会副会長/帝京大学教授
福岡 孝純(資格認定委員会委員長)
技術消費文明を背景に、機能性、効率性、情報性が優先されるなかで、社会や家族のありようが大きく変わり、こども達を取り巻く環境にも様々な問題が発生してきています。本資格制度は、これらの状況に対応し、こどもが心身ともに健全に育つことができるように、専門性をもちながらも総合的・人間学的な視点からこども環境を理解し、現場の当事者と協働し、社会に貢献していけるような人物を養成することを目指しています。具体的には、家庭、保育、教育、地域、行政などにおいてこども環境に関わる人々とともに、こどもにとって問題のある環境やその原因を発見し、よりよい環境形成について提言し、改善のために積極的に行動できるアドバイザーの育成です。
資格制度は2007年にスタートし、現在第3回講習会を修了した時点で、75名の方がこども環境アドバイザーに認定されました。資格取得者は、保育・教育関係者、建築関係者、行政担当者、NPO関係者、研究者などバックグラウンドは様々ですが、熱心にこども環境に関わってこられ、資格取得後も各領域で活躍されています。こども環境学会では、学会大会や学会誌等において、こども環境アドバイザーの皆さんの活動紹介、情報交換の場を設けるなど、活動を支援していきます。
今後も、講習会をとおしてこども環境に対する理解を深め、現場でのスキルアップ向上を目標に、さらに多くの方々に参加していただきたいと思います。
続きを隠す<<